三村田会計事務所

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役員賞与

税務・会計Q&A

役員賞与

もうすぐ年末。役員にも賞与を支払うことはできるのかな?

役員賞与は社員の賞与の扱いとは違うと耳にしたSUNちゃん、詳しく知りたいようです。

 

SUNちゃん、役員へ賞与を支給しても構わないけれど、経費になる場合とならない場合があるよ。まず役員賞与についておおまかに説明するね。

  1. 役員への賞与には基本的に法人税がかかる。
  2. 使用人兼務役員の使用人部分の賞与は経費になる。
  3. 株主総会等の定めに基づいて、確定した時期に確定した金額について支給する役員の賞与は、経費になる。

うーん、詳しく説明をお願いします!

 

会社の役員は株主に委託されて会社の経営を行い、予想以上の業績が上がったら、成果の配当として賞与がもらえます。決算に関する株主総会の利益処分で役員の賞与が支給されます。株主への配当同様、役員への配当である賞与だから、会社の経費とは認められません。

仮に200万円の利益が出て役員賞与を支給したとすれば、法人税50万円を支払い、残り150万円のうち100万円を賞与で支払うと、これについては役員個人に所得税や住民税がかかってきます。残余の50万円が社内留保され(利益剰余金)、蓄積されます。この利益剰余金は、基本的に外部に流出した段階で配当所得として課税されます。が、実務では税金が安くなるように、或いは課税を避けるために退職金として支払ったりします。

 

 

しかし、役員でも平取締役で、実際の実務に従事し、社員と同じ立場で仕事をしている方については、その使用人部分の賞与については、他の使用人と同時期に使用人として適正な金額の支給であれば、会社の経費としても良いとされています。

ところが、平成18年4月より、使用人兼務役員でない役員(代表者でも)についても、株主総会等の事前の決議に基づいて、確定した時期に確定した金額について支給する役員の賞与は、税務署に届出をすれば、会社の経費となるようになりました。

この場合、この決議をした株主総会から1ヶ月以内か、決算期末から4ヵ月以内か、いずれか早い日までに、税務署に「事前確定届出給与に関する届出書」と付表(事前確定届出給与)を提出しなくてはいけません。この届出書と支給時期厳守で支給しないと(例外あり)賞与全体が経費で落ちなくなります。

 

役員賞与を経費で落とすには、事前に届出が必要なんだね!でも面倒だから…所長とよく相談して毎月の役員報酬に含めてしまうのが良さそうだなぁ。
  • 投稿日時:2014年12月01日
  • 更新日時:2014年12月03日
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